むしむしベタベタ、梅雨ですね。洗濯物乾きませんね。いやですね。
子どもも外で遊べず、親子共々モヤモヤがたまってきますよね。
うーん、うーん、うーん…。むむむっ!
コラーっ!!!
(平日は保育園に預けているわが家でもこんな状況です)
そんな行き詰まったとき、爆発しそうなとき(したとき)に…
ということで、今回は山本幸久『パパは今日、運動会』を選んでみました。
舞台は、カキツバタ文具株式会社の社内大運動会。
社員が赤組・白組に別れてさまざまな競技を競い合うのですが…
社員もその家族も、個性豊かなことこの上なし!
加齢臭を隠すためのオーデコロンがトイレの防臭剤なみにぷんぷん、
営業二課・井草課長。
誰が見てもそれとわかるカツラをかぶり、社長ヨイショ命。
社内一の嫌われ者、人事課・千葉課長。
37歳にして独身寮住まい、趣味はコスプレ。
運動会の発起人でもあるお調子者、武藤。
58歳にして「プリキャラ」大好き、ピンク大好き、高城輝の母。
…などなど、冒頭の登場人物紹介を読むだけですでに楽しい!
そんな小説です。
玉入れ、親子デカパン、騎馬戦、借り物競争…と競技は白熱しますが、
その間にさまざまな小事件が勃発。
そして最後には、衝撃の1シーンも待っています。
山本幸久さんの作品は、登場人物のキャラクターがすばらしい。
「あー、いるいるこんな人」と思わず誰かと重ねてしまうはず。
でも、100%悪者はいない。いやなヤツでもどこか愛すべきところがある。
そんな人間の多面性をおもしろおかしく、そしてやさしく描きます。
本作で山本ワールドにハマった方、本当にどれも外れがありませんので、
この梅雨、図書館やAmazonで一括借りor購入もおすすめですよー!
Fuka