あけましておめでとうございます。
「楽しい読書アドバイザー」としての活動を広げていくこと。
私の、2014年の目標のひとつです。
さて、今回ご紹介するのは、有川浩さんの『阪急電車』。
映画化された作品なので、ご存知の方も多いかもしれません。
(有川作品は続々と映画化されていますね!)
私は普段、電車で移動することが多いのですが、
たまたま同じ車両に乗り合わせた人々に思いを馳せるのが、
ちょっとした趣味です(ジロジロ見ては、いけませんが)。
とくに、昼下がりの空いた電車はおもしろい。
この人は、どこへ何をしに行くんだろう。誰と会うんだろう。
なんだかうれしそう。あれ、悲しそう。
イヤホンでどんな音楽を聴いているんだろう。
どんな本を読んでいるんだろう(ブックカバーの下が気になる〜)。
小さな子どもを連れていると、席を譲ってくださる方、
声をかけてくださる方もけっこういますよね。
そんなちょっとした心遣いに、とっても癒されたり…。
偶然同じ車両に乗り合わせる確率を考えると、この出会いは奇跡に近い。
一人ひとりに人生があって、もちろん、そこでは彼らが主役。
脇役の私は、どんな風に映っているんだろう。疲れた顔、してないかな…。
そんなことをつらつら考えながら、電車に揺られるのは楽しいものです。
『阪急電車』は、そんな車内での小さな奇跡を描いた作品です。
阪急今津線(兵庫県の西宮と宝塚を結ぶ線です)を舞台にした
16のエピソードは、少しずつ、でもしっかりとつながっています。
人は、お互いに気づかないうちに影響し合って生きているんだということ、
人生は、偶然のような必然のような奇跡の連続であることを、
ふと思い出させてくれる一冊です。
前回に引き続き…ですが、この本もエピソードごとに読めるので、
忙しいママにも、ちょっとしたリフレッシュにもおすすめ。
文庫にもなっているので、カバンに1冊、いかがでしょうか。
追記:
ま、車内でぼんやり考えごとをする時間も余裕も、
子どもといっしょだと、まったくないんですけどね。
楽しい読書アドバイザー Fuka