2014年4月25日金曜日

Vol.5『くうねるところすむところ』平 安寿子

ずいぶんご無沙汰しているうちに、季節はすっかり春。
晴れた空の下、駆けまわる子どもの姿を目で追いながら、
ごはんを食べて、ビールを飲んで、ごろんとして、本を読んで…。
うーん、最高じゃないですか!(私の場合) 

さて、今回ご紹介するのは、平 安寿子・著『くうねるところすむところ』。




冴えない人生に嫌気が差した30歳・女・編集者が、
ひょんなきっかけで土建屋の世界に転身し、
飛び込んだ先の工務店で奮闘するストーリー。

ひと言でいってしまうとそうなのですが、
平さんの作品は、細かい部分がおもしろいんです。
思わず、ムフフっとしてしまう。

たぶんそれは、とってもリアルだから。

感情的で計算高くて人間くさくて生活のにおいがぷんぷんする。
この世に生きる人の97%くらいの日常は、そういうものだと思うんです。
それを、裏表のない言葉と着飾らないまっすぐな表現、
そして絶妙なユーモアで、平さんは描いてくださる!

とくに女性は、根源的な部分で共感できるんじゃないかなと思い、
ママ向け、というよりは、さまざまな世代の女性におすすめしたくて、選びました。

うーん、なんだか本の紹介ではなく、作者の紹介になっていますが、
ちょっとお疲れ気味のママたちも、
『くうねるところすむところ』を読んだあとには、
「よし、私もやるか!」と前向きな気持ちになっているはず。

新しいスタートの季節にぴったりな1冊です。
(あれ、こじつけっぽい…!?