2013年12月29日日曜日

「ハリネズミと金貨」

いよいよ年末ですね。ちょっと小さい子向けではないけれど…、この時期になると思いだす絵本が「ハリネズミと金貨」(作:ウラジミール・オルロフ,訳:田中 潔,出版社:偕成社)です。

ハリネズミのおじいさんが金貨を拾います。冬ごもりの支度に必要なものを買おうと出かけますが、必要なものはみんな仲間が分けてくれます。結局金貨を使うことなく必要なものがすべてそろったおじいさんは、自分よりもっとこの金貨が必要な人がいるかもしれないとその金貨を元あった場所に戻して家に帰るというお話です。

ロシアの絵本なのですが、ロシアには「100ルーブルより100人の友をもて」ということわざがあり、助け合うことが国民性としてあるそうです。柔らかいタッチの絵の中に、分けあう優しさや思いあう優しさが当たり前に描かれ、読むとあたたかい気持ちになれます。こんなほっこりした気持ちで年末を過ごせたら素敵だな…という1冊です。良いお年を

                        (小学校高学年くらいにむく絵本)